ブラックジョーク ② (米国の民主主義に捧ぐ)
- white-eagle1958
- 1月23日
- 読了時間: 2分
2025.01.23
・自由と民主主義
一人の青年が、息を切らしながら通りを走っていました。
「お~い!息子よ。そんなに急いで何処へ行くんだ?」
青年は足を止め、声の方へ振り返りました。
「ああ、父ちゃん。いえね、自由と民主主義を買いに行こうと思って」
「何?自由と民主主義だあ?・・・それでどこで買うつもりなんだ?」
「えっ。そりゃあ、アメリカ屋だろ?自由と民主主義と言ったら」
「アメリカ屋だあ?・・・止めとけ!」
「どうしてだい?父ちゃん?」
「そりゃあ自由と民主主義と言ったら、昔はアメリカ屋かイギリス屋かフランス屋かと言われたもんだよ。老舗だしな」
「だったらどうして?」
「それは先代までの話だ。しかし代が変わってな、金儲け主義に走った」
「金儲け主義?」
「そうだ、それで自由と民主主義の質が落ちた。今じゃ先代とは似ても似つかぬものを売ってるよ。嘘とごまかしだらけだ。あれじゃ先代も草葉の陰で泣いてるだろうよ」
「そんなに酷いのかい?」
「酷いも何も店員さえ本物と偽物の区別も付かない有様よ。だからアメリカ屋は止めとけ」
「それじゃ、イギリス屋とフランス屋は?」
「どちらもアメリカ屋と似たようなものだな。行っても偽物しかないぞ」
「こまったなあ・・・じゃあ、日本屋か韓国屋にでも行ってみるか・・・」
「日本屋か韓国屋だって?・・・止めとけ」
「どうしてだい?父ちゃん」
「あそこはなあ、どちらも自由と民主主義をアメリカ屋から仕入れている。どうしようもないな、まったく」
「それじゃ、中国屋とロシア屋は?」
「ダメダメ、その2軒は鼻っから自由と民主主義など店先に並べた事は無い」
「じゃ、どうしようもないじゃないか!」
「息子よ、今は世界の何処を探しても、本物の自由と民主主義を売っている店など無いんだよ」
「悲しい事だね、父ちゃん・・・」
「まったくだ・・・」
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