仮説・論説 490 欲望、感情、思考のコントロール
- white-eagle1958
- 2月25日
- 読了時間: 3分
2025.02.25
西遊記を知っていますか?玄奘三蔵法師が猪八戒、孫悟空、沙悟浄の三人のお供を連れて、天竺へお経を求めて旅をする。そんな物語ですよね?
あの物語は、単にアクション物語では在りません。あの物語は見ようによっては当時の最高の仏教文学でもあるのです。
どう言う事かって?それは人間の精神構造に基づいて書かれたものだからです。
三蔵法師は人の精神が、欲望、感情、思考で成り立っている事に気が付いていたのでしょう。ですからそれぞれに名前を付けました。猪八戒(欲望)、孫悟空(感情)、沙悟浄(思考)と・・・三蔵法師はその三人をお供にして旅をする訳です。そして様々な試練に出会う訳ですね。
それは現代の私達にも当てはまるのです。
人は誰でも欲望、感情、思考を持っていますよね?貴方はその三つの精神の主人でもあるのです。その三つの精神のどれが強いかは人それぞれです。
・欲望が強いとどうなるか?
貴方(男だとします)が道を歩いていて魅力的な女性に出会ったとします。
すると欲望は「いい女だ、一発やりたいな。ご主人様、あの女かっさらってやっちまいましょうや」と貴方に言います。ここで貴方の判断が重要になってきます。
貴方が「そうだな、誰もいないし、やっちまおう」と言ってその女性をかっさらうと、貴方は欲望に負けた事になりますよね?そうではなくて
「何を言ってるんだ、そんな事はしてはならない」と成れば、欲望に勝ったのです。
同様に
・感情が強いとどうなるのか?
貴方が貴方が男で道を歩いているとします。向こうから目つきの悪い男が歩いて来て
「そこどけよ、俺は真っすぐ歩きたいんだ」
「うるせえ、おまえこそどけよ」と言って相手の胸をドンと突くと
「てめえ、よくもやりやがったな」となって大喧嘩が始まります。やれやれ・・・
この時貴方は感情に負けたのですね。もし勝っていたら喧嘩にはならないでしょう。
・思考が強い(邪)とどうなるのか?
貴方が道を歩いていた時、財布を拾ったとします。
邪な思考が貴方にこう囁きます。
「ご主人様、この財布頂きましょうや、誰も見てないようだし」と・・・
「そうだな、頂いちまおう」と言ったら、貴方は邪な思考に負けた事に成り、
「ダメだ、ダメだ、それは交番に届けないと。落とした人がきっと探しているぞ」となれば、貴方は邪な心に勝ったのです。
この様に人は誰でも心に三つの僕を住まわせています。この三人の僕をきちんとコントロールする事が主人である貴方の責任なのです。コントロールできないと道を外れる事に成るのです。そして自分の運命を悪いものにしてしまうのですね。
どうやってコントロールするか?
自分の心を見つめましょう。自分の中に沸き上がって来る様々な感情、欲望、思考を冷静に見つめるのです。これを内省と言います。此れが出来るようになると貴方の進化がどんどん進みますからやってみてください。貴方の健闘を祈ります。
進化が楽しくなりますよ
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